原体照射法は、腫瘍体積だけに照射線を集中させる方法、360°全回転することで、腫瘍の大きさに対応する。
1960年の原体照射法の最初の論文は
Proimos.
|
原体照射は、高橋信次教授によって進められたと言ってよい。原体照射法の多くの基礎研究は高橋教授周辺の研究者によって報告された。その研究の総括を英文誌として出版された。
このメカニズムを臨床の中で実践させるには、リニアック装置1台分の費用を要したため採用する施設は限られていた。
|
|
凹部の腫瘍型では打抜き照射を採用。
照射する腫瘍体積は三次元変化を持つため、打抜き照射に用いる吸収体も三次元に対応した吸収体を個々の症例毎に作成する。図はリニアックの照射口部にタングステン(粒状)吸収体を取り付けているアダプター。彎曲している脊椎部を保護する。
|
胸部や腹部領域では脊髄が近くに位置している場合は、原体打抜き照射が用いられる。
現在のIMRTと同等な放射線外部照射
|
|
|
旧放射線治療棟から新放射線治療棟に移行する。
ベータトロン装置は、再更新はしなかった。
|
CT画像・治療計画装置・リニアック装置全ての画像及び照射情報がLANされる。原体照射がNET上で可能にした最初の装置。NECリニアック
|
全骨盤領域の原体照射の適応する例。 三次元的腫瘍体積をカムで表示。
使用MLC巾がアイソセンターで3cm巾 この症例は頭尾方向の長さが15cm。
|
CT画像・治療計画装置・リニアック装置全ての画像がLANされる。原体照射がNET上で可能にした最初の装置。NECリニアックのコントロール卓。
|
CT画像・治療計画装置・リニアック装置全ての画像がLANされる。原体照射がNET上で可能にした最初の装置。
NECリニアックのコントロール室
定位的原体照射法を日常の中で可能にした。
|
三次元原体に欠かせない照射技術には、三次元の保護部位を打ち抜こうとする吸収体が必須となる。これらを満足させうる「三次元打ち抜き吸収体」を上の写真に示す。粒状タングス用いる。アナログ的であるけれども、これで三次元の原体照射(3DCRT)が完成したことになる。
|
三次元原体打ち抜き照射の吸収体幾何学図
|
|
|
1998年MLCを用いた打ち抜き体のない原体打ち抜き照射が可能なFOCUS-RTPで治療計算を開始し、線量検証を行う。愛知県がんセンターのFOCUSのみで検証を行う。この実験検証をがんセンター水谷と名古屋大学小幡教授と青山放射線技師とで進める。小幡教授のこの論文がアメリカの放射線治療専門雑誌に投稿するが採択されなかった。なぜか!海外で原体照射が採択されなかった要因に、線量増加と照射角度毎の照合が明確に提出されなかったことが挙げられる。けれども現在のTomoTherapy のIMRT発信がアメリカであることが不思議である。
治療したい腫瘍体積の近くに重要臓器などが存在しない場合には(急峻な線量低下を必要としない部位)、MLCを用いた原体打ち抜き照射が優位な照射方法の一つである。国内では、これら原体照射に対する基礎的研究の検証が乏しいのは、 原体照射機構装備がなかったからである
原体照射法の普及推進者 池俣武生
|
原体照射を駆動させるコリメーターと
ポテンションメーター 右は、現在の物
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
骨盤部領域の外部放射線治療の際に採択される原体二軸照射方法
大腸小腸及び直腸への線量を可能な限り最小にさせる照射方法の一つ。
|
|
3D原体打ち抜き照射のアダプター
|
|
原体照射法は腫瘍体積の範囲を指示する制御は、接線方式が採用される。接線方式は、凹みの存在する場合では、腫瘍の形に情報が追随できない欠点がある。
この解決方法は、打ち抜き技術が用いられる。打ち抜き体には、吸収の異なる材質(高原子番号)大きさのものを照射口に設置することで達成される、これを原体打ち抜き照射と言う。
|
愛知県がんセンター総長 高橋信次先生の
線画をお手伝いした。最後の線画を示す。l
|
|
原体照射法は連続性のある3次元照射を可能にした。けれども、腫瘍体積の照射巾を制御させる接接点法では凹の腫瘍には限界があり打ち抜き照射が採択される、この打ち抜き吸収体を三次元的に対応させることで「真の原体照射法」が完成したと言えたのであった。
|
|
高橋信次教授の開発した廻転横断撮影装置:220度廻転(東芝社製)
現在のCT装置は、この装置が基礎となっている。原体照射が採用された1966年から個別的治療計画が可能となる。
|
|
|
定位的原体照射及び寝台駆動を可能としたリニアック装置と簡易シミュレータを用いた定位設定システム。
|
|
|
|
|
|
|
1998年、国内で三次元治療計画が最初にトライ出来る with FOCUS RTP。
|
|
|
|
|
|
|