自施設に合った放射線治療品質管理プログラムを作成して定期的に実践する必要性。 これが専任の放射線治療品質管理士の仕事となる。 |
||
新しい放射線治療装置の品質管理に関する声明 2007年3月12日 日本放射線治療品質管理機構 1)放射線治療の効果への理解とニーズの高まりに伴って、最先端の放射線治療装置が、放射線治療専門の医師が常勤していない全国各地の病院に導入される事例が散見されるようになっております。 2)最新鋭の放射線治療装置は、達成可能な線量分布や位置決め上の進歩がありますが、投与線量や照射手順などにおいて、従来の放射線治療装置に比べて、品質管理上の安全性が増しているということはありません。 3)一部で「新しい放射線治療装置だと品質管理が簡単になる」という誤解があるかもしれませんが、それは「強度変調放射線のような膨大な品質管理業務を必要とする治療の品質管理のごく一部が簡略化され得る」という意味であり、実際には従来の放射線治療に比べて品質管理すべき事項は大幅に増えています。(注a、b、c) 4)したがって、「放射線治療における医療事故防止のための安全管理体制の確立に向けて(提言)」に示すように、新たに放射線治療を開始する施設にあっては、放射線腫瘍学専門医師、放射線治療専門技師はもちろん、当機構で認定した放射線治療品質管理士を「品質管理を専らとする者」として任用することを強く推奨します。 注a)むしろ、1)小照射野の正確な線量測定、2)ソフトへのデーター入力、3)ソフトのバージョンアップ、4)治療装置へのデーター転送などにおける人為的過誤のリスクは増し、品質管理項目は増している。 注b)たとえば、脳や対幹部の定位放射線治療で多中心性の病変を治療する場合には、手計算による線量の確認は時に困難で、従来の放射線治療より時間をかけた症例ごとの品質管理が重要である。 c)また、強度変調放射線治療の場合には、手計算による線量の確認は不可能であり、個々の症例毎の物理的な品質管理が必須です。 |
||
提言 放射線治療品質管理を専らの業務とする者に求められる業務内容: ・機器導入時の仕様決定、受入れ試験、コミッショニングへの主体的関与 ・放射線治療装置のQAプログラムの立案と実行 ・治療計画システムに入力するデータ作成と指示、すべてのコンピュータ線量測定計画のチエック ・実行すべきテスト、許容度とテスト頻度を含む治療計画の施設QAプログラムの決定 ・QAプログラムにより判明する矛盾や問題を理解した適切な対応 ・治療装置・治療計画装置のQAプログラムの様々な側面で放射線治療品質管理に携わるものと協力 ・機器故障後の修理終了後の品質管理の立案と実行 |
||
1、 放射線治療品質管理室の設置と放射線治療品質管理士が任用される。 2、医学物理士の支援(放射線医学研究所の研修参加・医学物理士試験に合格する。 3、 高精度放射線治療システム(リニアックVarian(New:version)の受け入れコミッショニングを行う 4、 治療計画用CTシミュレータ・システム(GE:LightSpeed:の設置)受け入レコミッショニング及び 相対電子密度テーブルを作成し、RTPシステムに入力する。 5、 毎週、症例検討会及び治療勉強会を実施する。(8~10名参加) 6、 新治療計画装置Eclipseの導入に際しリニアックのデータ測定とコミッショニングを実施する。 7、 バリアン呼吸同期照射システムの設置受け入れ、同時にコミッショニング及び臨床応用する。 8、 DD-Systemの導入と受け入れコミッショニング及び測定資料の実測検証を実施する。 9、 放射線QA用測定機器OmniProI‘mRT;Matrixxの導入治療計画検証ツールとして使用開始。 10、 治療照射患者固定具Vak・LokとFip・FixとKnee・Lokを導入し、固定精度を抽出する。 11、 放射線治療専任技師の配置 1名 確定し、2,5名/一日(2006年9月)。 12、 06年度治療担当技師3名8演題の研究発表と講演を行う。 13、 07年度治療担当技師3名3演題の研究発表を行う。 14 リニアック担当技師2名1組体制が100%確立する。(要望から6ヶ月後に達成する) 15 、治療計画:Xioのデータ測定と再確認の実施(急告:放射線学会);2006年10月に測定。 16 、放射線治療専門放射線技師認定の受験に3名合格する。 17、 2007年から病院主催の放射線治療品質管理委員会を毎年1~2回開催する。 18、 2009年の病院新館に伴う2台の新規治療装置(リニアック)の機種選定の準備を開始する。 19、 治療装置増設に伴う治療担当技師の養成開始(2007年4月からスタート)する。 20 、(ISC)電子補償フイルターの乳房接線照射の測定検証を2008年1月使用開始する。 21 治療計画装置のトレーニング(Basic&SFM)延べ3名研修を受講する。 22、 RAMTEC smarをt導入し、放射線治療品質管理の中の機械系・測定系で採用する。 23、 治療計画研修(厚生労働省)1名参加する。(主に高精度放射線治療計画) 24、 がん放射線治療の有害事象とそのケアーについての講演会に看護師2名参加する。 25、 CT画像上のCTVを2種類のRTPで計算照合を実施 (Eclips VS Xio and Pinacle) 26、 がん拠点病院放射線治療品質管理支援機構(第三者機関に調査依頼)に参加予定。 27、放射線腫瘍医師(常勤)2名、放射線腫瘍医師(非常勤)1名の勤務体制の確立。 28、放射線治療担当技師5名体制確立、放射線治療品質管理士1名、医学物理士1名。 29、リニアック装置、CT装置、シミュレータ装置はメーカの定期的保守点検を実施し、 病院の治療品質管理側では、QCプログラムに沿った定期点検を実施する。 30、新病棟の開設で2台の高精度放射線治療を目的としたリニアックの導入する。 31、2009年12月26日、更新のVarian IX LINACの搬入。 32、2010年1月30日、新規導入の TomoTharapy装置の搬入。 33, 2台の装置のAcceptanceを行う。治療計画装置入力のデータ測定を測定開始。 34、Blue Phantom-2 New Varsion を用いて7種類のEnergyデータを測定 PDD, OCR, TMR,Out Put Factor など 35、治療計画装置へのデータ入力のモデリング及びコミッショニングを行う。 36、2台の装置のリニアック装置の幾何学系のコミッショニングを行う。 37.2010年3月8日、Varian Linac 装置の治療照射を開始する。 38、病院の放射線科の中で放射線治療科として独立名称となる。 39、2010年5月10日治療計画用CT装置(GE社)を治療部門に移設する。 40、強度変調照射施設基準、定位放射線治療施設基準取得 41、直線加速器によるIMRTの許可認定の届け。IMRT計画の放射線腫瘍医師確定。 42、2010年3月23日 TomoTherapy装置によるIMRT治療照射開始する。 43、定位照射(脳、肺)を2台のリニアックで開始する。 44、新規導入の放射線治療QCツール:I`m RT MatriXXの使用で治療計画検証、 ,Rad-Calc,ではLinacの治療計画値のMU値検証を全症例に実施する。 45, Daily QA3 を用いてLinacの始業点検の一つとして全エネルギーのチエックを実施。 Fluk線量計、Electro dosemeterを用いた線量測定を開始する。 45、呼吸同期照射にAbchesを使用開始し、主にLinac室での定位照射に採択する。 46 TomoTherapy装置の精度管理QAにはFluk線量計、Electro Dosimaterを使用し、 日常の品質管理には最新のツールのTQA(TomoTherapy Quality Asurance)の使用開始。 48, “Delta4”の受け入れAcceptance を行い 3D-RTP の計画検証を進める。2010年6月。 49,「放射線治療に特化した放射線治療技師(学位有資格者)」2011年4月採用を発信! 50, Tomotherapy装置(Linac)にて1日20名(前立腺及び頭頚部領域)を現在治療中。 51, 日本放射線腫瘍学会には、当病院で06年以降,毎年2演題を提出し発表する(2010/011) 52, 2006年4月から学会への「研究発表及び放射線治療に関する報告・講演」を30演題行う。 放射線治療品質管理室の設置後の主な治療業務内容(2006年4月1日からの経過) CMS.ジャパン社企画のユーザーを対象にした放射線治療装置(RTP)のトレーニング実況 |
||
治療計画用CT装置の指示レーザーライトビームのズレの微調整を行う。平成19年7月19日 |
||
平成19年7月18日第一回放射線治療品質管理委員会を開催 委員長含め委員8名全員出席する。積極的に取り組んだ「放射線治療品質管理の導入」 |
||
治療計画装置Xioへのソースファイルメンテナンス(SFM)のトレーニング受講風景。 |
||
|